尾鷲市における第6次総合計画の策定がスタートしました。

 総合計画の是非については、1969(昭和44)年の改正で創設された、地方自治法第2条第4項「市町村は、その事務を処理すに当たっては、議会の議決を得てその地域における総合的かつ計画的な行政運営を図るために基本構想を定め、これに即して行うようにしなければならない。」ことから「基本構想」を持つ市区町村は9割をこえている。

 尾鷲市にとっては第5次総合計画は、2002(平成14)年に第4代市長となった伊藤允久(故人)氏が自身の政策理念から第4次総合計画を2年余し前倒しし策定されたもので、「尾鷲市新政ビジョン ~ 海の碧 山の緑 あふれる情熱 東紀州おわせ ~」として「うみ業」「やま業」を戦略的取り組みとして産業振興策を前面に押し出した基本構想であった。

 その基本構想に基づき、海洋深層水事業や集客交流事業へと地域の素材を活かし、海・山の地場産品の見直しをおこない、世界遺産熊野古道とともに活性化策として進めてきた。そして、し尿の陸上処理施設整備事業や水道水源整備事業、そして病院透析棟整備などのインフラ整備事業と産業振興のための海洋深層水事業など予算規模の大きい事業が続いたことから、10年ひと区切りを迎えようとしている現在、事業評価と財政評価が伴ったかと言えば課題も残した基本構想の進捗と言わざるを得ないかもしれない。

 第6次総合計画は、それらのことや国による「地方分権計画」なかで「義務付け・枠付けの見直し(法制化)」が進められ、地域主権として、これからは基礎自治体自らが決めればいい方向性として策定義務の緩和となる狭間になるなかにある。

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 そういったはざ間の中で、尾鷲市は第6次総合計画をスタートさせることとなり、特にコンサルタントへの丸投げから、より市民参加型の総合計画策定を進めるための研修として、あるいは今回の総合計画策定に対する基本的な理念として、基調講演の講師に神戸大学法学部准教授の南島和久氏を招き地方自治における動向と共に総合計画策定における課題を投げかけてくれたようである・・・

e0111346_1326889.jpg 本来なら基本構想策定時に議案審査をおこなうべき議会側へも執行(行政)機関から呼びかけがった。

 それに応じ、ほとんどの議員が基調講演を聴いた。

 特に、第5次総合計画策定後に議員となられた方もいることから、大いに意義がある。
 こういった方針については、岩田市長は当然ながら所管する市長公室における総合計画策定手法であると考えなくてはならないことから、議案として総合計画制定を審議した経験のない議員にとっては、国の動向や地方自治法の改正を鑑みて議会の審議権を低下させないように取り組まなくてはならないのである。

 本来なら、岩田市長がまちづくりの基本理念を掲げ、その首長が考える手法が総合計画策定の方針となるべきで、この考え方を持っていた首長としては第2代市長の岩城 悌(故人)氏であろう。また、前記したように産業振興やインフラ整備を公共事業(ハコモノ)に結びつける基本計画/実施計画へとつないだのが伊藤氏でもあったろう。そういう意味では、岩田市長は市民を前面に出した、いわゆる住民が望むまちづくりを行おうとしているのか・・・、いやいや、首長たる者まちづくりの基本的な理念(トップダウン)を持たずして舵取りはできぬのはないだろうか?
 これは政治家、及び特に首長を目指す者にとって大事なことであり必要なことで、住民の選択肢の主たるところがここに来るべきであろう。
 そういう意味では、選挙に出る者にとって、それ以前に必修すべきこと、いわば心得である。 

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 1時間半あまりの熱弁で講演してくれた神戸大学法学部准教授の南島和久氏

 小生は元々、議会の立場を明確にするための改革を進めてきたことから、これまでにも基本構想の下に位置する基本計画も条例化することを視野にしているし、まちづくりの基本構想が加味され議会基本条例や自治基本条例を統合したような「(仮称)尾鷲市総合まちづくり基本構想条例」なるものを議会側から制定したいと考えているのである。

 「まちづくりの基本的な憲法(条例)なくして、何を議会の議論となるのやら!」なのである。

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 地域主権とは柔軟性が生まれそうであるが、反面、職員の力量を問われる時代でもある。職員は採用されると30~40年近くまちづくりに関わるわけであり、選挙で4年単位の議員とは違い品位の向上をもとめられることから、常にスキルアップを心がけなくてはだめな訳である。
 今回の総合計画策定研修会では課長級の管理職者から将来を担う係長級までが参加したものであり、もちろん市民の考えを如何に取り組むかと言うことが肝心ではあるが、これまでと違った総合計画の完成と共に職員のかかわりが見られるのかもしれないと期待したい。

 講演の内容については、これまでに市議会議長会などでも触れたものや自ら調査したものなどもあるが、これからの地方自治法の改正ともなう議会改革や審議方法の中などで参考にしていきたいと思う。

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  by mikikazu82 | 2010-04-10 13:57 | ミキカズの活動日記

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