地方議会の調査権

 日本の地方議会(日本の地方公共団体に置かれる議会を指す)の調査権について、下記のように示されている。

 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる(第100条)。調査権の行使をゆだねられた委員会は、地方自治法の条項から百条委員会とも呼ばれる。

 国会の国政調査権を参考として、戦後改革の際に設けられた権限である。ただし、国会の国政調査権は議院のみならず委員会も行使できるとされているが、地方議会の調査権はあくまで議会の議決により行使され、委員会に調査権の行使をゆだねる際にもその旨の議会の議決が必要である。


 以前、議会運営委員長を務めたときに、民間の方より「公共工事に関して、議員に対する政治倫理問題」として、それを相談された当時の議長より委員会の開催等を含め打診されたが、地方自治法第109条の2項による議会運営委員会の調査範囲外ということと、議員が議員や職員(逆にパワーハラスメントになる可能性もある)などに対して直接調査できるとは認識していなかったので、北村道生副委員長と共にこれを承諾しなかったことがある。

 その後、議員の政治倫理に関する問題が全員協議会などで議論されることがあったが、小生はあくまで議員が議員を裁くことはできないとの考えから発言を慎んできた。

 そういった事から、南 靖久議員(現議長)らと「議会議員の政治倫理条例」の制定を目指し、先進事例がある伊賀市議会(2度)などを政務調査し要点をご教授いただき、全国市議会議長会などの指導も受け平成20年12月25日条例31号として制定されたのであった。

 この条例には、特に伊賀市議会の「議員が見たとか、それを聞いたとかという手立てで、いわば議員を、議員(複数で組み)が攻撃する」ことが横行し得る例などや流言飛語に関する扱い、その他の悪しき実例など制定時に留意すべき幾多のアドバイスを受け、当尾鷲市議会では条例第4条にある「倫理基準違反の事実を証する書面を添えること」を明示することと、「議長に対し調査の請求をしなければならないこと」を明確にしたのであった。
 地方自治法や市条例の解釈では、このような手順があって初めて議長から議会運営委員会に対し審議会設置の諮問するのであって、いかに議会運営委員会でもこの手順が無い限り取り扱えるものではないようだ。

 そう、議員には条例で定めている委員会調査など議会としての所管事項への調査をすることはあっても、議員個人には尋問するなどの調査権など与えられていないようだ。執行部の問題であれば百条委員会の設置を、そして議員の政治倫理問題であれば「尾鷲市議会議員政治倫理条例」にもとずき手順を踏むことで、それらの調査権や審査権が生じるのみのようだ。


追記:日ごろ「手順を踏んで・・・」という言葉がでる。議会における手順とは法律や条令に照らし合わせて進める事である。また、何様でもない議員個人の発言は、特に流言飛語の要素を持つ内容については「中傷・誹謗」の意を含んでいるとみなされることがある。そういう事を避けることから、どこの議会でも審査するための条例をつくり、その審査に進むまでの明確なルール(手順)を設定して対応しているようだ。決して調査や漠然と議論することではないようである。
 
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  by mikikazu82 | 2010-06-25 09:08 | ミキカズの四方山話

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