尾鷲市小中学校の耐震整備は可能なのか?

 第3回 定例会の生活文教常任委員会に「尾鷲市立小中学校の配置計画」とともに、「尾鷲小中学校耐震整備計画書」がそれぞれの計画に対する資料として出されたが、議案に対する審議が長時間に及んだことから26日(水)に再び同委員会が開催され、詳細な説明がされていた。

 説明(資料)によると、平成20年度から10ヵ年計画で尾鷲小学校・宮ノ上小学校・輪内中学校の順で耐震整備を進めていく計画であり、総事業費は35億5千万円である。

    詳細は、尾鷲小学校  1,270,000 単位:千円
          宮ノ上小学校 1,312,000
          輪内中学校    887,000
          向井小学校     28,000
          尾鷲中学校     53,000           
             計     3,550,000 千円

    内訳は、補助金       566,000 単位:千円
          起債(市債)   2,275,000(一部、交付税措置あり)
          市  単       709,000           
           計       3,550,000 千円


・・・、これに対し、尾鷲市の台所事情(平成19年度3月31日現在)は大変なのである。

  一般会計の市債     10,831,549 単位:千円
  特別会計の市債         23,571
  病院事業会計の企業債  4,435,250
  水道事業会計の企業債  2,990,494     
     借入金合計     18,280,864 千円

  債務負担行為        1,265,856 千円

     総 合 計      19,546,720 千円
 

 債務負担行為(この中には、複数年委託料など含まれているが、借金としては、外部へ利子補給などとして補填している部分が該当する)を加えた借金は、195億4千672万円であり、水道事業会計に於いては、現在更新事業が未完成のことから、今後企業債(19年度で12~13億円が発生する)が増額される。
 一般会計そのものは標準財政規模が52億8千4百万円(平成18年度)と縮小していくなかで年間の公債費(返済金)は10億円程度あり、これに人件費や扶助費などの他の義務的経費やその他の経費を鑑みると、新規事業は限りなく難しいのである・・・、大切なこととは裏腹に数値的には疑問?なのである。 




そこで、尾鷲市の財政的観点から・・・
 
 例えば水道料金を考えてみると、独立会計で事業をしている以上収支に於いて損失が継続的に発生してくれば料金改定(値上げ)をしなければならないのである。水道事業会計を病院事業会計とともに別の方策で収支を改善させるには、一般会計からの繰出金の増額で夕張市のやり方のひとつで水道事業や病院事業での企業債の一部(利子補給など)を債務負担行為として補填する事であろう。しかし、尾鷲市の財政(一般会計)は依然として危機から脱していないのである!だから、それをやるわけにもいかないのである。

 現状認識をするために幾つかの尾鷲市の財政指標(平成19年3月31日、現在)を考えてみると、
 先ず、①財政力指数(普通交付税の算定に用いる基準財政収入額を基準財政需要額で除して得た数値の3年間の平均値で、数値が1以上の場合は普通交付税の不交付団体となる)は、0.457で他力本願な自治体なのである。ちなみに、10年間以上0.50以下で今後も下降傾向なのである。
 では、②標準財政規模(地方公共団体の標準的な状態で通常収入されるであろう経常一般財源の規模)は、52億8千4百万円でここ10年間の最高である66億9千百万円(平成10年度)からだと14億8百万円も縮小してきているのである。
 次に、③実質収支比率(標準財政規模に対する実質収支額【形式収支から翌年度に繰り越すべき財源を、控除した額】の割合で、実質収支が赤字となりその赤字が比率が20%を以上になると財政再建団体となる)は、平成14年度に前任者のハコモノ事業のしわ寄せと現任者の初期行政運営時代から、6.9%と最高値となり「財政健全化計画」により低下し、平成18年度末で2.8%となるも平成21年度から再び大型事業の影響で上昇する傾向にある。
 最後に、④実質公債費比率(平成18年度から創設された数値の出し方で、起債制限比率算出の際の3年間の平均値で、18%以上になると許可が要り、25%以上になると一定の地方債が許可されない)は、14.1%である。標準財政規模が減少し、公債費充当一般財源が増加すると、単年度のこの実質公債費比率は大幅に上昇する傾向にあり、今後、大型事業の償還が始まる平成21年度からは予断を許さない緊張した財政運営が行なわれなければならないのである。

・・・だから、単発的な事業計画とともに尾鷲市の財政の総合的な判断のできる資料と併せて議論をすべきで、特に、「尾鷲小中学校耐震整備計画書」の説明と議論には、そのことが欠如していたように思うのである。

 日頃、小生の言う『財政計画』とはそのことをいうのであって、事業費の内訳などを聴いているのではない、市民の方々にも理解できるようにその事業費とともに全体的な尾鷲市の財政運営と照らし合わせた議論を行なうのが肝要なのである。

 学校の統廃合など誰しも行ないたくないし、ましてや、教育施設の耐震化は明日を築く子供たちを災害から守ることなのだから、一日も早く整備したいのである。だから、全員の言っていることに間違いなどないのであるが・・・

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  by mikikazu82 | 2007-09-28 00:43 | ミキカズの四方山話

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