人気ブログランキング | 話題のタグを見る

新市長、初めての予算を否決される。

 尾鷲水産加工センター(株)現地視察後に生活文教常任委員会(南靖久委員長、8名)が再開され、議案第32号 「尾鷲市一般会計補正予算(第1号)の議決について」の審査において、第9款 教育委員会に係わる陶芸教室の移転工事費について、歳入と県支出金(水力発電施設周辺地域交付金)と歳出における工事費それぞれ3,537千円が減額されたことについて、3月に開催された第1回定例会で陶芸教室の普及を目指した水道部跡への移転工事が全会一致で可決されて経緯があることから、奥田市長や田中教育長に今後の考えや今回の予算措置について確認する質疑が続いたのであった。

 そして、審査終了後の採決では議案32号 「尾鷲市一般会計補正予算(第1号)の議決について」は、賛成少数(3人)で議案は否決された。 
 勿論、23日(月)の最終日に本会議場で委員長報告され採決されることから、あくまで所管の委員会での出来事である。




その経緯とは・・・

 奥田尚佳市長は5月に開催された同委員会で施設整備対象となった水道部跡が耐震整備されていないことから財源となっていた県支出金(水力発電施設周辺地域交付金)が活用できなくなり、一度白紙に戻して再検討する旨示唆されたことから、委員側ではこの扱いについて様々な意見が飛び交じっていた。このことは議会へ提出された陳情が採択され、第1回定例会で当初予算のうち陶芸教室移転工事費として計上された3,537千円を含む、議案第1号 「尾鷲市一般会計予算の議決について」が全会一致で承認された経緯があるからだ。

 そして、今定例会の補正予算で減額となったことから議案に対する質疑がおこなわれ、その質疑においても同様に再検討するような答弁であった。


 しかし、今日の委員会では奥田市長と新任の田中教育長は、水道部跡や尾鷲高校光ヶ丘校舎などの移転先を再検討し陶芸教室の移転工事続行を答弁したことから、委員より「移転工事計画が続行されるならば、何故、補正予算について減額なのか、むしろ財源更正すべきでないのか」、また「移転工事には如何なる財源であっても工事費は3,537千円は最低必要」などの課長答弁がされたことから、減額したこととの矛楯するやりとりが続いた。結局は3月議会の審査内容とその結果を重んじ、一方的な減額が議会軽視のかたちとなったのか・・・、そんな経緯から議案に対する審査の結果は、賛成少数(3人)で否決となった。
 
 
 小生が考える疑問点は、全額を減額してしまったことから多くの議員は、第1回定例会の議決事項を無視されたという意向が強く働いていたこと、もう一点は移転工事を年度内に続行するというのなら、「他の補助金或いは市費で行なわなくてはならないことから、何故、これらの財源に変更しなかったのか」、第1回定例会からの経緯をふまえて予算審査が行なわれるので、施策表現とそれにともなう予算措置の関係でセオリーをまったく無視した減額計上にとれることや、それと何故、「見直すのなら財源更正をするなど一貫性のある説明ができるようにしなかったのか」と解せなかったのである・・・、これは議員側の受動的な解釈なのかも知れないが・・・


 議会人としての別の面を考えると、二元代表制を敷く地方自治体にとって市長と議長及び所管の委員長との関係は、議会運営上重要な位置を占めることから、今回の陶芸教室の工事費の扱いについては、すでに一度採択されている案件であることから、市長と正副議長や所管の正副委員長を交えその対応(移設工事続行とか一時休止や廃止と、予算の取り扱いなど)についてコンセンサスを図るべきではなかったのか・・・?
 特に取りやめなら兎に角、移転工事続行ならなおのことではなかったのか・・・と考えられるが、小生はこういった立場(役職)で無いことからあくまで想定されるの範囲であるが・・・


・・・が、今回の議論に対する議員の立場は3通りあるように考えられる。1番目は、「陶芸教室移設ありき」を確認して減額予算に賛成派、「陶芸教室移設ありき」だからこそ減額予算にしたことで議会軽視として断然反対派、市長や教育長の答弁が最後になって「陶芸教室移設ありき」としたことで予算措置の矛楯(この場合は財源更正を行なうべき)から議会運営軽視として反対派となったりで、賛否を取った議員により事情が違うようである。ただ一つ言えることは、執行部が減額措置をした意味(答弁)を明確でないようにしてしまったことが、ねじれた結果にしているようである・・・、それは減額措置をしたのに執行部からは「陶芸教室移設ありき」を明確にしてしまい、「陶芸教室の休・廃止」論が一切出無かったからであろう。ここで減額措置をした意味が無くなってしまったように考えられる。

 これならむしろ予算措置を現状のまま未執行にしておき、陶芸教室の方向性の議論のみをする方が市民のみなさんの目線に立った、分り易い取り組みだったように思う。あまりにも、県補助金(水力発電施設周辺地域交付金)が受けられなくなったことを強調しすぎた感がある。


三重情報(尾鷲発のブログもたくさんあります)は、ここから・・・056.gif
全国市町村議会議員の活動報告は、ここから・・・029.gif

  by mikikazu82 | 2008-06-18 22:58 | ミキカズの活動日記

<< 朝の新町界隈を歩く・・・ 尾鷲水産加工センター(株)の解... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE