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尾鷲漁協の養殖魚から、有機スズ化合物トリプチルスズ(TBT)は検出されず!

 尾鷲の魚は安全です!

 尾鷲漁業協同組合の組合員で養殖業者の一人が水産庁が使用の自粛を指導している内分泌かく乱化学物質(環境ホルモン)の有機スズ化合物トリブチルスズ(TBT)を使用したことがメディアで報じられて、9月30日から出荷停止をしている問題について、今日の午前10時から県水産会館において、三重県漁業協同組合連合会と尾鷲漁業協同組合主催による漁網防汚剤等調査検討委員会が開催された。

 委員メンバーは、滝澤行雄/秋田大学名誉教授、山田 久/元独立行政法人水産総合研究センター中央研究所長、天野秀臣/三重大学名誉教授、山本好男/三重大学生物資源学部准教授、岩田昭人/尾鷲市長、真伏秀樹/三重県農水商工部長、永富洋一/三重県漁業協同組合連合会代表理事会長として、調査分析結果の検証と対応策の検討について議論がされた。

 同委員会は尾鷲漁業協同組合と尾鷲市が実施した養殖魚と防汚剤、そして尾鷲湾内の対象養殖漁場で水質検査の結果については、魚体及び水質検査ではTBTの検出はなく、「防汚剤中のTBTは魚体に影響していない」と安全を確認したことから、今後について判断し、同委員会終了後に行われた三重県庁記者クラブでの記者会見において、尾鷲漁協組合員生産の養殖魚の出荷再開へと安全宣言をした。

 検査は、尾鷲漁協が養殖業を営む全ての組合員10業者から、真鯛、ハマチ、マハタを抜き取り、また、全業者が使用中の網を染める防汚剤を、そして尾鷲市が尾鷲漁協が管理する尾鷲湾の漁場周辺6ヶ所の水質をそれぞれ専門機関に分析を委託して調べた。

 その結果使用中の防汚剤から0.78ppmから最大で65ppmのTBTが検出されたが、規制前の含有濃度に比べ微量とのことで、未開封の棒汚剤と魚体や海水からはTBTは検出されず、同委員会は「防汚剤から確認されたTBTは、魚体や水質に影響するほどではないと判断できる。養殖魚が食用として問題あるとは認められない」としたのであった。

 ただ、未開封の防汚剤からはTBTは検出されおらず、使用中の防汚剤から検出された点を重視し、「原因がどこにあるのか調査が必要」とも述べている。


 尾鷲漁協としては今後、尾鷲漁協が防汚剤を一括購入と保管管理、そして網染めに使用している水槽からTBTが検出されたことから、この網染め水槽を新しくすることと使用毎の記録の保存や作業場所を一ヶ所に指定、及び10年以上使用している漁網の廃棄、防汚剤残液や養殖魚の定期的検査の実施を対策として行うことを示唆した。

 長野尾鷲漁協組合長は消費者のみなさんに迷惑をかけたお侘びし、「今後は生産者と一丸となって再発防止に努め、安全で安心な養殖魚の生産に努めたい」と延べ、岩田尾鷲市長は「養殖魚の信頼回復に一生懸命努めたい」と話している。

 20日間出荷を自粛していた尾鷲漁協組合員の生産者にとっては安堵であるが、消費者の信頼を取り戻すのはこれからである。

 一人の生産者がトリブチルスズ(TBT)を直接使用したことから大きな社会問題となったが、今後、生産者として、並びにそれを管理する漁協、及ぶ漁連や市・県が一体となって、改めてトリブチルスズ(TBT)についてその影響を確認することができたが、消費者あっての事業であり、「食の安全」が宣言できたものの、益々、消費者への「食の安心」に対する誠実な取り組みに努めなくてはならない。それらがより理解されるために一層の努力を怠らないようにしてほしいものです。


 ちなみに、三重県は7月に引き続き今回も県内の養殖魚の検体を、また、尾鷲市においても市内の全養殖漁場の水質検査をおこなった。もちろんトリブチルスズ(TBT)は残留は検出されなかったと専門機関等の検査の分析結果を所管課から報告を受けている。


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  by mikikazu82 | 2009-10-19 19:37 | ミキカズの四方山話

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