尾鷲市立九鬼中学校、最後の卒業式でした。
九鬼町はかつてはブリ敷きで栄えたことから、家屋も立派なものが現存している歴史のある町で、九鬼中学校はソフトテニスが強く、地域の人が強いソフトテニス部を支えていたほどでした。
最後の卒業式は生徒5人でした。その5人(家庭の都合で、午前中に1人が卒業証書を授与されていた)の卒業生に対し教職員はもとより、教育委員会からは田中教育長、そして地域の役職の方々、それに卒業生や他の学校へ通学している下級生、元教職員などたくさんの人々に囲まれて最後の卒業式は行われました。
それは送辞を読む在校生が一人もいない卒業式でした。担任の玉置先生に引率され卒業生の入場です。
開式の辞、国歌・校歌が斉唱され、卒業生一人ひとりの「学校生活における印象や人物像」が紹介され、そのあと壇上へ上り内山校長から卒業証書が授与されます。卒業生一人ひとりを紹介したプロローグのせいか、その内山校長も高ぶる気持ちを抑えきれないほどの緊張感がうかがえました。
また、子どもらの学校での生活が目に浮かぶほどに、先生と生徒が向かい合っていた関係が良く分かります。
そして、九鬼中学校最後の卒業式と言うことで、報道関係者がたくさん来ていました。
教育委員会も最後の卒業式と言うことからか、田中教育長自らが代表として告辞を述べました。
突然、スクリーンにサプライズです!なんと、 「手紙~拝啓十五の君へ~」のアンジェラ・アキからのビデオメッセージです。担任の玉置先生が手紙を出しアンゼェラ・アキから卒業生へメッセージとなって映像が流れました。
昨年のNHKが行なった中学生合唱コンクールの課題曲だった「手紙~拝啓十五の君へ~」を卒業生が歌いました。
多分彼らも、この歌を自分たちのテーマソングと思って熱唱したのだと思います。
卒業祝い品の贈答がおこなわれ、在校生のいない卒業式の最終章は、卒業生全員の「卒業の言葉」です。
そして、62年間で2,187番目となる男子卒業生が「卒業の言葉」を述べ、「平成21年3月10日、・・・・・、九鬼中学校最後の卒業生」がエピローグでした。
式歌が斉唱され、閉式です。
5人の卒業生のうち、地元の子どもは男子2人で、他の生徒は途中で九鬼中学校に転向してきたようでしたが、「卒業の言葉」のなかで友達や先生、そして地域の方たちに感謝をしていました。小さな学校も悪くは無いなぁ・・・と考えるも、やはり小さくても各クラス30人前後の生徒がいて、地域環境に恵まれているところが子どもらを育むのに適しているのだろうと閉校する学校の最後の卒業式を見て感じました。
でも、田舎の小さな学校の心温まる人間関係を見ることと、九鬼地区の歴史の立会人として最後の卒業式を見届けることも出来ました。
最後まで、思いやりとともに想い出づくりでした・・・
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by mikikazu82 | 2009-03-10 23:04 | ミキカズの活動日記